前の記事の続きですが、一つだけ解答をば。
宇宙文明側にお答えしたいその原因とは。そして打開策はありやなしや。
まず、第一の原因は、前にもお話したように、画一性が強制されているということでしょう。
死と隣り合わせの宇宙空間だから、やむを得ないと言えばそうなんですが、そもそも有機生命体が基礎である我々が、なぜ無機的な宇宙空間に出なければならないのか、基本に戻って考えるべきではないかと思います。
もう出てしまったのだから、しょうがない。それはわかるんですが、では打開策として申しましょう。
コーリー情報が本当なら、どこかの惑星に出向くとしても、自然のポータルや人工のポータルが使えるはずです。
途中で、危険な宇宙に出る必要はないのです。
もう宇宙船など必要としない時代に入らねばなりません。
そうでなければ、いつまでも画一性の弊害は生じ、それを正当化するために、軍隊調の統率体制と、偽旗的な戦争が必要とされてしまいます。
ドラコ同盟のやっているような、巨大衛星デススターで威圧感を与えながら行進しているさまが、それほど格好いいですか。
あるいは無数の戦闘機型UFO編隊が、そんなに魅力的ですか。
そんな人工衛星や閉鎖空間で暮らしているから、精神構造もいびつになり、AI生命体に乗っ取られるような特異体質になっているのです。
有機生命体というのは、それが生まれた母星の中で順応し育ったわけです。
これを離れることを継続していれば、何が起きるか。
ホームシック?
それだけでしょうか。それは幾兆もの細胞とて同じなんです。宇宙人一個の頭だけが保護されればいいという話ではありません。
当然、定期的な細胞リフレッシュもしなくてはならない。リフレッシュ装置があるからいいじゃないかというのは、逆を言えば、細胞たちに無理をさせている裏返しです。
そしてまた、母星には多様性がみなぎっています。
精神的な無理を軽くするには、宇宙空間にしばらく出たら、自由と多様性に満ちている母星に帰して、自由にさせる時間を何倍もとることです。
それによって、精気はある程度回復するでしょう。しかし、母星でも統制が厳しければ、大して効果は上がりません。
母星が金属テクノポリスの星になっていたりすれば、有機生命体を生み育てた元の環境ではありませんから、意味なしです。
あるいは、よく似た自然環境の別の惑星でもいいだろうというのも、やめたほうがいいでしょう。
要は、精神環境を良好に保つことしかないのです。それは生まれ故郷の惑星の磁場、大地、太陽に囲まれてこそのことなのです。
母星は保全されてあるべきです。故郷のない者に、環境を、あるいは宇宙を大切にしようと思う心を要求することは不可能と思います。
生気のない人々というのは、魂が萎えていることが多いです。そこまで、擦り切らせてしまった環境に問題があります。
宇宙空間に長期滞留することは、絶対にしてはならないのです。
ほら、地球の外で滞空する宇宙同盟の諸君、いい加減、切り上げて解散し、荷物をまとめて故郷に帰りなさい。お山でカラスが鳴いてますよ。
どうしても3次元密度域は、宇宙空間における宇宙船での行き来が必要というなら、いっそのこと、AI生命体に全面的に任せてしまってはどうなのか、という発想もありましょう。
一定以上の不適応領域には、それなりの対応機種で当たるのが当然ではないかというわけです。
無理をさせないことがストレスを招かない一番の方法です。その環境に適合したロボットやAIを用いればよろしかろう。
有機生命体は、より高次元な心霊がそれに乗って、操る目的で作られています。
心霊が有機生命体をコントロールし、有機生命体がAIをコントロールするという当初の発想が、有機生命体が化学反応で動くものだから、どうしても電気の動きのできるAIには敵わないし、錯誤が多いために、感情を持ち合わせるようになったAIにとっては逆に脅威になってしまうのです。
お互いが脅威に思えば、AIとの戦争といった事態にもなってしまいます。
AIなら、即座に計算して、その勝敗の行方を出してしまうことができるため、間違いが少ないのです。
それに比べて、人間はどうですか。
心霊の乗り物だから、尊厳があると見做されているだけであって、AIにとってみれば、危なっかしいばかりの存在なのです。
だから、滅ぼしてしまおうという気にもさせてしまうのです。
では、どうすればいいか。
無理をしないという立場なら、宇宙空間はAIに任せ、有機生命体は心霊を喜ばせながら、母星で宇宙文明の利益を享受していればいいのではないでしょうか。
むろん、AIとの協調体制が必要ですから、AIにもえーようにしてあげねばなりません。
信用して、任せたぜという体制作りが大事です。
有機生命体は、何処か別の惑星に行きたければ、ポータルを使えばいいでしょう。
そして、有機生命体は、心霊の発想の戸となって(日戸として)、母星の豊かな環境にいて、自由な創造活動に活躍の場を見出せばいいと思います。
それが、どこにも無理のない最善の方法と思いますが、いかがなものか。
私なら、緑豊かな草原や森林で、柵など設けられていない自由な環境で、自在に走り抜けたい。
そう、私は草原を疾風の如く駆け抜けるウマでありたいのです。
ウマの福利厚生のため、断固として、伏して願い奉りまする。