位山-鞍馬-移情閣3階の関係 ・・・ まず位山、そして鞍馬

位山の件は、K氏が深く研究しているところでしょうが、私もまた新たな謎解き用件がでてきたことから、ちょっと関わらねばならなくなりました。
掲題にしたように、三箇所あります。
まず、奥津宮の位山からです。

位山とは

最も重鎮は位山で、そこに封印されている神とはいったい誰かということが大事なように思いました。
位山は、下図のように日本列島の真ん中にあるように見えます。もしこのこと(外観)が、すでに古代に知られていたとするなら、この場所に何らかの標章を置くことが日本掌握の証になったかもしれません。
ちょうどエベレスト登頂記念に自国の旗を立ててくる如くです。

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伝説によると、この位山において、神武天皇が神から王位を受けられたと言います。
その神は、二つの頭が合体して四つの手があったとのことで、両面宿儺と呼ばれました。

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そのような異形の人の例は、けっこうあるらしいです。たとえばシャムの合体双生児は少し前のことでした。
しかし、古代の”まれ人”を貴ぶ風潮からは、神伝説が生まれたことでしょう。
この神とは誰なのか。むろん両面宿儺でもいいのですが、”まれ人”として見た場合、その原型がなかったかどうか。
それが有数の神としてしられていたようなことがなかったかということが大事に思えました。

たとえば、エレファントマンで知られたジョン・メリックは、そのような”まれ人”であり、インドの情報が伝わっていたイギリスにおいて、インドの神・ガネーシャ(シヴア神の息子)としての原型があることが彼に知らされたそうです。
両面宿儺は、もしかしたら、ブラフマーになぞらえられたのではないか。(左・ブラフマー 右・両面宿儺)

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ブラフマーなら、日本では梵天とされ、大宇宙創造神です。
文句なしの、王権神授が成り立ちます。

とにかく、建国の意志を持った者には、自らの出自や武勇伝を自らの確信に組み込み、内外にそれを示すことが大事でした。
北朝鮮の金一族に白頭山伝説有り、日本の天照伝説へのなぞらえあり、といったことと同意義です。
神武天皇には、それがあったはずです。特に、知らなかった土地柄でもありましたから。

北朝鮮と違うのは、それから先の工夫があったことです。科学万能主義の現代では、必要ないですし。
それは、神に余計な口出しをさせないために、呪術的に封じたことでした。
両面宿儺の場合は、仁徳朝に地元に多大な貢献をしたものの、飛騨国造の意に沿わぬ意見をしたのでしょう、朝敵として討たれました。
朝廷への口出しを恐れて、殺して祀り、封印したもようです。

神から地上の統治権を受けてしまえば、地上は神の手から離れ、地上神である自分のものになりますから、元の神は祀られると同時に、封印されたのではないかと推測します。
例えば、元伊勢の岩戸山がそうです。
ここには、神武天皇に位を譲ったニギハヤヒが天照として祀られ、封印されていました。(アストラル報告で判明)

記紀には、ウガヤフキアヘズの子として日子の系譜を引き継いだことになっていて、ここにも先代からの譲位があったことと、先代ウガヤ王朝を祀って封印する処置がなされていると見られます。
祀る側の処置は、神官にその役割をさせ、もっぱら社殿の中でシャーマンの意識行為によって鎮魂を行いました。社殿は中津宮や辺津宮に当たります。
いっぽう、奥津宮は封印のためのもので、神霊を地下に封じて大岩を置いて出られなくする見立ての呪術を意識行為として行なっていたもようです。
そこにエジプトのカバラの知識を持つカバールが入れ知恵し、封印場所の配置を幾何学的に決めることで、いっそう見立ての呪術を強固にしていたようです。

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今回見つかった移情閣-鞍馬-位山ラインは、「暗がりに置く」という意味での封印幾何学構図と見られます。
移情閣3階の開かずの間、暗い間(ダアト)を意味する鞍馬、位山は岩戸山と同じく、神がお隠れになった寝所の暗い山を意味します。

>この位山にはいろんな説や言い伝えかたくさんあり、世界最古の古文書といわれる竹内文書には「位山に、日の神の皇太子の居る大宮を日王国と云ふ」と天孫降臨が記載され、古代丈研究聚の間では「高天原は日本にいくつもあり、中でも一番古いのが飛弾高天原で、位山はその中心となり天照大神の幽の宮(かくれのみや)がある」と言われている。

つまり、幽の宮とは、お隠れになった宮のことで、お亡くなりになった意味も併せ持っています。

そこには両面宿儺と神武天皇の伝承がありました。また、朝敵になり討たれた地では、神社では祀らず、仏教寺院(飛騨千光寺)で祀られたのでしょう。
みな、どこかで繋がってくるようです。

位山の補足として

アニメの「君の名は」を以前に借りて見たのですが、ストーリーの難しさに困惑し、通りすぎてしまった感じがします。

その「君の名は」がハリウッドで実写映画化されることが決まったそうで、そんなにすごい映画だったかと、そそくさと見てしまったことを残念に思いました。
https://woman.infoseek.co.jp/news/entertainment/sponichin_20170928_0087

ところで、視聴者に感動を与えたからでしょう、新海監督の絵コンテの背景画の探索がブームになっているそうで、ほぼ解明されつつあるようなのですが、その中に、田舎の不思議の里がどうやら飛騨の位山周辺らしいことを推理しているサイトがありました。
https://souraku.jp/newpage200.html

「君の名は」聖地巡礼として、まさに聖地化してしまうほどの人気ぶりなんですね。
飛騨古川駅がひとつの絵コンテになっていること。(位山の北約21キロにあります)
宮水神社という場所が、飛騨一ノ宮・水無神社のことではないか、とか。(位山の北東約7キロにあります)
同神社は位山を御神体にしているのです。
位山には巨石が多く、この映画のパンフレットを飾る絵コンテにもなっているらしいとのことなんですね。

私にしてみれば、何でここで位山に結びついてくるの?というシンクロに驚くようなことでした。
だって、つい一か月ほど前にDVDを借りて見た映画ですからね。
しかし、ただ漫然と見すごしてしまったことは問題でした。もう一度借りることも検討したいです。

そして先には、位山が重要な神のお隠れ場所(暗い山)という推理をして、どうやらその神とは両面宿儺の風貌に似た梵天ではないかとの推理をしました。
梵天とはインド神話の宇宙創造神ブラフマーのこと。

もしそうであれば、神武天皇には、天から降りてきた両面宿儺(の風貌をしたブラフマー)から、王位を譲られたという伝説があることになります。これなら至上最高の王権神授です。
また、神世の日子の系統のウガヤフキアヘズの嫡男として皇位を受け継ぎましたし、天から降りてきたという神・饒速日命によって統治されていた河内・大和地方を譲り受けたという具合に、多角的にも王権神授が成り立っているすごさがあります。
昔ならいざ知らず、現代においても北朝鮮で、長白山神話(檀君神話)が用いられる現実を見ても、いかに民心掌握のために王権神授思想が大事だったかがわかります。

しかし、王権はいただいたものの、為政に口出しは困るので、磐座を置いて封印して祀って、そのための祭政システムが必要だったのではなかったでしょうか。それが神社システムだったのではないかというわけです。(仮説です)
位山には天照大神の幽宮だったという言い伝えがあるようですが、隠された神の実体はブラフマーだったと推測します。
仁徳天皇の頃には、ブラフマーの概念もやや不明瞭になっていて、両面宿儺が現れたときには、土地のために働いた功績で讃えられるも、土地の為政に反対したため討たれてしまうことになったようです。
それでも最初は神とみなされたわけで、為政の立場上、気色よくないですから、ちゃんと祀る(というより封印する)シャーマン部門を置いて対応させたのでしょう。
何でそのシステムが日本全国にあるかといえば、先住部族を順次平らげていったからでしょう。それぞれの場所で戦いがあり、多くの民とシャーマンとその神々が封じられているからです。併せて鎮護国家、五穀豊穣、民心安寧が祈願されました。

鞍馬(暗間)

奥津宮の位山から下って、中津宮の鞍馬の検証をいたしましょう。 (次回は辺津宮の舞子移情閣です)

鞍馬の祭神は、魔王尊・サナートクマラと、毘沙門天とされているようです。

<サナート・クマラ>
サナートクマラ、サナット・クマラ、サナト・クマラ(Sanat Kum?ra)は、ヒンドゥー教の神話・説話に登場する賢人にして、ブラフマーの精神から生まれた四人のクマーラ(チャトゥルサナ)の一人である。
近代神智学では、1850万年前に金星から、地球のロゴス(地球の創造主、神)の、物質界における代理人としてやってきた霊的指導者マハトマである。

クマーラとは軍神のこととされます。ブラフマーにはお付きの軍神が四人いたことになります。サナートクマラはその一人。

<毘沙門天(びしゃもんてん>
仏教における天部の仏神で、持国天、増長天、広目天と共に四天王の一尊に数えられる武神であり、四天王では多聞天として表わされる。
また四天王としてだけでなく、中央アジア、中国など日本以外の広い地域でも、独尊として信仰の対象となっており、様々な呼び方がある。種子はベイ(vai)。
日本では四天王の一尊として造像安置する場合は「多聞天」、独尊像として造像安置する場合は「毘沙門天」と呼ぶのが通例である。
庶民における毘沙門信仰の発祥は平安時代の鞍馬寺である。

ブラフマーから生まれた四人のクマーラ(軍神)とは、もろに四天王のことだとわかります。ここでサナートクマラは北方守護担当の毘沙門天(多聞天)に特定されることになります。
毘沙門天信仰は、平安時代にこの鞍馬から始まっているとも。つまり、本家本元というわけです。

さて、そのようなサナートクマラの祭祀霊場は、畿内の生命の木の図象の「ダアト」に当たります。ダアトは表からは見えないセフィラで、裏世界にあることを示します。
つまり、表側から見れば封印されていることになります。
サナートクマラと言えば、まるで聖者のように思われていますが、実はブラフマー直属の軍神で、東西南北のそれぞれの方位を軍事的に守護する神のひとりという位置づけだったのです。
特に北方守護の毘沙門天・サナートクマラは四人のうちでもいちばん強い。
腕っぷしはめっぽう強く、親分のブラフマーが封印でもされれば、祟り神としての性格を出して、何されるかわからない。
そのために、性格をまろやかな聖者風にしておいて、このダアトに封じたといったことだったのではないかと思ったりします。
存在空間を裏世界の暗がりに置くことにより、行動制限をかけていることになります。
位山(暗い山)の親分のブラフマーから下に下って、鞍馬(暗い間)の子分のサナートクマラへという封印の構図が見て取れると思います。

私はまさか、このような構図があったことなどまったく知らずに、2001年から作り始めた新神話では、主役の神は梵天(ブラフマー)に設定していて、しかも直属の部下に四天王が居ることにしておりました。
何でそのような発想になっていたか。それは私の母が毘沙門さんの縁者で、母自身、毘沙門さんの二十日に生まれると祖母の夢にお告げされていたからなんです。https://p.booklog.jp/book/97091/

毘沙門さんって、すごいなあというだけでなく、母に定められたタイムラインが置き換えられていて、本来なら男として生まれて位人身を極めるべきが、女に生まれて「禊」の人生を送ってしまったことに対しての、「どうして?」の思いがずっとあったからです。これは、毘沙門さんが母に、名誉を求めるな、仏道成就を取れ、というお達しをされたのではないかと思ったのでした。

この不思議な話に、いっそうこの世界の真理とは何か?を、私に探求する気にさせたのかもしれません。お蔭で、パラレルワールドを可能にする超宇宙論ができ上がりました。https://p.booklog.jp/book/91316/
その超宇宙論を土台にして、新神話も出来上がっています。

私固有の宇宙で新神話は営まれているわけですから、どのような設定にしてもいいわけで、梵天は三千世界の主ですから、おかしな具合になったブラック宇宙の取り潰しも、監督者としてやってしまいます。
そのためには、調査員が何度にもわたって投入されて徹底調査され、その宇宙主催神に対して諫めが効かないのであれば、戦端が開かれるという具合です。

さらに梵天の懐刀と言われるのが火の鳥。羽ばたきのひと振りで何千万億無量大数度の灼熱を放って、対象範囲すべてを一瞬に焼却浄化してしまうという能力設定を新神話ではしています。
子供のままごと遊びのような封印ごっこなど、一瞬に吹き飛ばしてしまうことも可能なのですが、神芝居として大トリと大団円の幕はとってあるのです。

次回は辺津宮の舞子移情閣です。

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