くまの星の王子様その2・・・陸海空に満てよ

ぼくのうちにやってくるのは「たまちゃん」だけではないよ。
青龍さんもやってくる。おもに夜に、みんな寝静まっている間にだけどね。
そう。やはりベランダの窓からやってきて、ぼくの寝床にもぐりこんでくるんだ。
ときどき律儀にも玄関のほうからやってきたりするけどね。
そう。彼女は夢見してやってくるんだ。
だいぶ前になるけど、青龍さん、ここのコメント欄に書き込んだことがあったよね。
だけどそのとき、前後のことをよく見ずにやってきたため、話題の流れに乗れずにとうとう削ってしまった。
その数日後、青龍さんは、夢見の時間にぼくんちに飛んでやってきたんだけど、ベランダの外から覗いた明るいぼくの部屋に、たくさんの人がいて、ぼくを取り囲んでにぎやかに議論していた。その中には、神話に出てくるゲンくんもいた。
青龍さんはベランダの窓から入ろうとしたが、なぜか通ることができなかった。そのうち、中の人が気づいて彼女を指差した。みんな彼女のほうを見やる。しかし、議論が白熱していたせいか、みんな怪訝そうな目をして睨んでいた。そんなふうに彼女には見えたんだな。中でもゲンくんは彼女に対して批判的だったから、何か悪口を言ったように見えた。
狭い部屋にたくさんの男女がいて、いつものような雰囲気ではないし、ぼくもみんなにおされて、青龍さんを招き入れずにいた。
かわいそうに、青龍さんはベランダから離れた空中で、あまりの孤独のために溶けてなくなってしまいそうになった。
そのときだった。彼女の御本体である弁天様が神々しく現れたのは。
彼女はその何日か前に、はじめて弁天様のお姿を院展で見たんだけど、まさにそのお姿そのままに、光を放って彼女のすぐ傍に立たれた。それを見て、彼女は気力を取り戻した。
弁天様はそのとき、こうおっしゃった。「あなたに、空と海のどちらか、気に入ったほうをあげましょう」と。
青龍さんは、空がぼくの管轄と分かっていたけど、大好きな水のなみなみと湛えられた「海をください」と言ったんだ。
ぼくは少し残念だったけど、でもそれでいいんだ。
青龍さんが海、「たまちゃん」が陸、ぼくが空で、ひとつの星を経営する体制が整うことになるだろ。弁天様は、ぼくにも配慮してくれたと思った。つまり新しいストーリーを営ませようとのことなんだ。空でつがってしまうと、至福以外のストーリーはできないだろ。
きっと新しい惑星は、すばらしい豊穣から開始されることだろう。
だって、いっぱい愛し合うんだから。
子供らの面倒をしっかり見なくてはならないな。

くまの星の王子様・その1・・・にんにくのおなら

にんにくのおなら
ときおりうちにやってくる「たまちゃん」。もうみなさんはごぞんじかな。
そのいきさつはここに書いてあるよ。↓
https://ufocolumn.blog2.fc2.com/blog-entry-277.html
そう。「たまちゃん」は地球の女神のことなんだ。
とにかくぼくがちょっと「たまちゃん」が来そうだなと思ったら、もうベランダの窓を通り抜けてやって来ているんだ。これって、予知というよりテレパシーだろうな。
短い足をちょこまか動かして動作は俊敏だ。といっても、彼女、すそまで垂れた修道服着ているから、足運びまでは分からないんだが。
そして椅子に座るぼくのひざの上に飛び乗ってくる。ぼくはそれをしっかと抱き取って、ごあいさつの口づけをする。
その元気さは最初に会ったときとはまったく比べられない。あのときは絶望しきった瀕死のありさまだった。
だがいまはどうだ。口づけと同時にすかさず右足でぼくの股間をふんづけたりする。あの日もそうだった。だが、だめだよ、今はなにもする気ない。
そんな日ばかりになると彼女、愛がさめたかと思わないかと、そんなときはなんども口づけする。
そして、こうやってノートパソコンの蓋を開けて画面をのぞいてもらう。
おや?ししとう君がなにか深刻なこと書いてきてるぞ。「たまちゃん」ものぞいている。分かるのか?日本語が。なんせいちども言葉を話したことがない。
ぼくの話は理解して、うなずいたりの身振りで返してくれるのがいつもだ。ぼくの理解を読み取ってるんだよな、きっと。
おやおや、ししとう君はこんなふうだったのか。かわいそうに。板ばさみになっているんだろうな。いっしょにやってきた人たちも明日はどうなるとも知れない。
人の作ったシステムというのは、節約とか効率化とかリストラとかいってがんじがらめに作っておいて、それでいて間抜けもいいとこなんだよな。後先考えずにゴミは出すは、CO2はふりまくは。アリンコのあつまりだから仕方ないなどと言っていたのはまだお追従。アリンコに失礼というもの。
そしてししとう君のとこにも、がんじがらめのシステムのつけが回ってきたようにぼくには思えた。
だが、神話で助けることはできるかも知れない。「たまちゃん」よお、彼のためにひとつ大きめの地震があってもいいと思わないか、なんて話すと、「たまちゃん」きょとんとしてぼくを見ている。あっそうか、君が元気だから大地は鎮まってるんだったね。
だが、「たまちゃん」。君もてきとうにハメはずしていいんだぞ。あんまり一生懸命になっても・・・あ、そうか。君は何事も全力投球だったな。ごめんごめん。凛とした彼女のまなざしに謝った。
そのとき「たまちゃん」いきなり画面の右側の画像を指差した。ブログの中腹くらいにあるクリック募金のCMだ。何種類も募金先があって、読者のワンクリックで1円か2円が自動的に寄付されて、全部やれば一日20円くらい寄付したことになるだろう。スポンサーも同時に募金することがあるから、けっこう集まることになる。
ぼくは「たまちゃん」が動画が気に入ったのかと思った。そこで閲覧しにいった。すると「たまちゃん」は次々とクリック先を導くように指定していく。なんとその先に、中国のシンレイ山脈森林回復プロジェクトのムービーがあった。
うんうんと、ぼくはビデオを見た。それ以上はししとう君のことを思うと書けなくなる。人は誰だって、これこそ良しと思ったことに地道を上げるものだ。社会がそれを望むから、それに応えて、人はその実現のために集まりその時々の人の要求を実現していくものだ。
ん? 「たまちゃん」もしそうならししとう君にこの仕事をしてよってか。えーっ? 確かにそれは「たまちゃん」が何十億年手がけてきたことには違いないけど。
そうねえ。何にでも時期というものがあって、社会の嘱望する志向が変われば、こんどはそっちのほうに移動しなくてはならなくなることもある。しかし、今は何もかもががんじがらめで、そんなことは絵に描いた餅だ。
人は思考の柔軟性がフルに発揮されてようやく幸せを感じるものだ。しかしハードルがたくさんありすぎる。社会システムが規制規制のがんじがらめで融通の利かないことといったらない。
それに社会がさほど要求していないから、やったとしてもお金が儲からない。農村部ですたれかけた農業を彼らの土木技術で支えて、この国の食糧事情を良くするといっても、やはり国産作物には需要が少ないから、お金が儲からない。こっちのほうにこそ公共事業のルート作りをすればいいのに。予算は軍備と外国に垂れ流すばかりときている。変な政治家が多いから。
贅沢と便利に慣れてしまった生活を、昔の慎ましさに戻すというのも、人はなかなかできはしない。少ない給料と農産品という現物でいただけたらいいと思うんだが。車がほしい大型テレビがほしい蓄えがほしいと、人は高望みする性質があるから、やはり無理だろう。
やっぱり「たまちゃん」よお、一発どお?
と、そのとき朝方食べたにんにく一根のせいか、ぷーっと一発猛烈に臭いのを放屁してしまった。「たまちゃん」は臭いといった様子もなく、むしろ匂いに酔っているようだった。
やっぱり頼めないな。

大地が揺らぐ

世界人口の半数がいま大地と思っているものは、地球の大地ではない。
貨幣経済という大地である。
世界経済は成長し続けると思うことで、大地の安定を夢見ていた人々の間に、いま動揺が起きている。
邪なシステム構築者たちが仕掛けていた爆弾テロが、ついに敢行されそうな気配である。
むろん、真の大地の子らは、そのような贋の大地のシステムなど歓迎しないし、そのようなものなどなければないで、むしろ快活になるもの。
ただ心せねばならないのは、人類の集合無意識が真だと思い込んでいる大地が崩壊することで、一個の意識としての集合無意識も動揺をきたし、ひいては真の大地にも天変地異となって現れてくるという手順が見込まれることだ。
虚構の大地が崩れ行く中、真の大地にまで及ばぬようにする役割が大地の子らにはある。
ではどうやればいいか。
何も難しいことではない。
大地を、この地球をわがこと、わが子、わが父母のように愛し、尊重することだ。
その心の先に、ごみをひとつ拾い上げる行為、リサイクルや節約の工夫、弱者への分配などの行為が、ひとりでに観測されるだろう。
自分の心の放つオーラのベクトル成分として、地球環境保護の行為として現れてこそ意味があるのであり、他へのゼスチャーや偽善でこれらがなされても、効果は減殺されてしまう。
手に何もない者は、地球をわがことのように愛すべし。
その心の行為が真の大地の安寧を約束する。
地球もひとつの意識ある大いなる魂。心から応援するなら、庇護を以て返してくれるだろう。
贋の大地が崩壊するとき、必死で神の名を唱えるあまたの者が見える。
かのジュセリーノも言っているではないか。神に祈っても無駄だと。
彼らの神は、当初から裁きをもたらす者である。
だがその後、裁きをもたらす者もその行為によって淘汰される。
贋の大地が蜃気楼のごとく消え、幻術を駆使してきた神が取り去られれば、真の大地が浮上してくる。
新しい秩序を太古からいて再来した神々のもとで築いた後、新人類たる大地の子らに移管されて、地球上は末永く良質に運営されるだろう。
くれぐれも集合無意識の動揺を、真の大地に持ち越してはならない。
浄化はまず簡単に、大地の皮膚を覆う贋のかさぶた部分から始まる。
そこで希望を失えば、浄化をより深層部にまで進めねばならなくなる。忍耐の要るところだ。
いきなりこんなんきましたけど・・・。

たまやー、かぎやー


「たまやー。かぎやーっ。
たまやーゆうのは、たまちゃんのことやで。
上手な花火師を褒めるときの掛け声や。
よう、こんなみごとな花火、作ったもんやで。
同じもんは二度とないしなあ。
それに、いつも花火をやるあの方角だけと違ごて
周り全部が花火会場やがな」
「えっ? かぎや?
それはやなあ、えーと。ブログによう来る人らのことや。
においをかぎにきとるから、かぎやーゆうねん。
コメントなんか、花火みたいに儚いけど、
印象に残りよるから、よう似とる」
雨はざざっと降ったが、すぐに晴れて、
ちょうどええぐらいに水やりもできて、
やがて花火大会が始まったんや。
ほんま適度な夕涼み。
ビデオ用意してちょっとだけ
撮った夕涼みをおすそ分け。

失敬な話かもしれないが

妖怪からちょっと言わせてもらうよ。
やはり地球には人類はいてはならないのではないか。
すばらしい生態系の絶妙の仕組み。
宇宙船地球号は、その中で何百万種類もの種族の繁栄を約束してきた。
ところが、思い上がった人類の登場。何をしだすかと見ていれば、
彼らの自然へのちょっとしたテコ入れだけで、せっかくの良い仕組みを次から次へと壊してしまうのだ。
いい方向に作用したためしなど一度もありはしない。
なんだこいつらは。
出てくるべきではなかった種族、それが人類ではなかろうか。
もし責任を取るとならば、ハラキリするかもしくは、
レミングの如く、断崖から身を投げるべきだ。
しかし、この種族、まったく潔くないから、最後まで生き延びようと足掻くことだろう。
こうして、今に至っても、我々からすれば異物としてしか見ることができないでいる。
丹後の天橋立には、成相山成相寺の成相観音にまつわる次のような伝説がある。それはまったくの歴史的事実だから説いて聞かせよう。
我々はみな集まって協議した。
師匠とはいえ文殊様はやはり人間だ。
人間世界から懐柔のために送り込まれたスパイではなかったのか。
そこで説法の日に問い詰めれば、甚く反省され、文殊様は我々の側に立って闘うと仰った。
天神から請われるままに、よく調べもせず、一方的に龍族ばかりを教化したのは間違い。
むしろ教化すべきは人間のほうだったと。
ここは天神に掛け合い、人類を引き上げてもらうこと。
その後は、天神が干渉せぬよう地球を鎖国状態に置くこと。
このようなことを掛け合い、その実現に全力を尽くすと仰った。
我々は、人類さえいなくなれば、元に戻すことは可能と答えた。
あのような種族は、たとえ最も謙虚な部類の者でもいて欲しくない。
いつ何時、変節するや分からないのでと。
すると文殊様は、人類教化の困難さを痛感され、我々の方針こそむしろ良しとされた。
しばしお任せするしかない。
しかし、期限が来ても実現なければ、我々も総力あげて天神と戦うことになるだろう。