昨晩もそうしましたが、夜寝るときに私は二日に一回くらいベッドに三匹をあげて添い寝します。
毛布を彼らにかけてしまうと、もう彼らも寝入りのモードに入ります。
さっそく、ゴロゴロズーズーといった音があちこちから上がりはじめ、
半分大人になりかけて勇壮さを見せていたウーはまるで赤ちゃん顔になって、
獰猛な爪を閉じて肉球だけで相手するようになります。
ブーは起きているときもこんなときも、さほど態度に変化はあません。
もともと甘えん坊猫の資質があって、毛布を被ったからモードが変わるという
ことはないみたいです。
さて、面白いのはフーです。
寝入りの場を私のすぐ傍にとりますと、寝入りがいいのか、ゴロゴロいい始めると
すぐに私の寝巻きに口を押し当てて、チュチュ・・・と吸い続けるのです。
ああこれは赤ちゃんの頃を思い出しているよと、そのままにさせておきます。
いちばん早熟で、大人びた行動、ときには他の二匹の親代わりさえしていたフーが
ここぞとばかりに、過去の記憶に浸るのです。
そんなとき、早くから親猫と引き離したことに申し訳なさも沸いてきます。
そうしているうちに、布団の中では暑いのか、外へ出て掛け布団の上で眠ります。
それに合わせるように、他の二匹も布団の上でフーに寄り添って朝まで寝ます。
三匹でワンセットになっている、彼らは見えないところで繋がっていると思うときです。
半分大人になろうとしていて、半分生まれた頃が懐かしい今の三匹です。
纏足猫ブー
カテゴリー: 猫よんなのだ
ブー、夜中に暴れる
祝ブー、長大うんち排出す
ブーはどうしても運動不足になりがちだったようです。
小便、食事のあと、ベッドで転がしと脚の屈伸遊びをしますと、なるほど、ニャーと請求してきました。
勘違いかもしれないがと、ほいほいと砂場に運んで置きますと、よろめきながらも小便のときになく深堀りしています。
他の二匹の猫が干渉しようとするので、表に出しておき、私もよそに身を隠してしばらくして行って見ますと、か細いながらも15Cmものでかいのを二つ折りにして製造しておりました。
砂場を出てニャーと言っておりますので、ベッドにあげてやりますと、それでよかったようでした。
ただ、それだけでかうんちですから、脚に付けてベッドまで上がってしまいました。それらをふいて、やや身体もくさくなっていたので、ペット用ペーパータオルで全身をふいてやりますと、気持ちよさそうにゴロゴロ。仰向けになったり、横になったり、小さい頃の甘えん坊のぬいぐるみ猫が再現されました。
が、やがてフーが気づいてやってきて、ベッドにのぼってブーと、あちらでの夫婦の交歓を開始して、私との母子の関係はそこまでとなりました。
嫁姑の確執を感じたときでございました。
いま三匹はベッドで並んで寝ております。
ブーのいま
ブーは黄色脂肪症というビタミンE不足による体内脂肪の酸化による病気のようです。これは下肢の関節付近から全身にかけて、触ると痛むというもの。先生はタウリン不足と仰ってたんですが。いずれにしても、猫は体内で自製できないので、単純に肉を出すだけではいけないみたいで、飼い猫にはキャットフードが欠かせないそうです。そういえば、ブーは骨細でぼってりとおなかが大きいメタボです。体重の増加だけ見て喜んではおれません。
9日の夜に、ブーのことが気がかりでベッドに三匹をあげて眠り、豆電気の下で目を開けた瞬間に、ちょうどブーが眠っている場所から黒猫が向こうを向いて電灯のほうに飛んでいく幻覚を見てしまいました。以前にもブーらしい黒い影が飛ぶのはたびたび目撃していましたが、今回ははっきりと黒猫の姿でした。短命な猫としての宿命を持って生まれたのでしょうか。(先代の白虎なのに・・・ここでの逗留に飽きたんでしょうか)
以前から何度かブーは命の危機がありました。高いところから落ちかけたり、実際に落ちたり、他の二匹の動きに追随しようと無理をしている様子が伺えましたから。食べ物で嫌いなのは徹底して食べず、食の範囲も極端に狭く、好きなものもどんどん変化しましたから、合わせてやるのがたいへんでした。そんなところから、偏食に陥っていたのです。
今はチーズが好物で、それを最初にあげて食欲を出させて肉を与えて、その後でお医者さんにもらったサプリメントを与えています。そのお蔭か、痛みもだんだん取れているようです。
しかし、トイレがブーにとってもいちばんたいへんでした。かかえて砂場に置いただけで、ものすごく痛がり、足が立たずに寝転がりましたから、トイレどころではなかった。それが何度もフーッと痛みをこらえて用を足すようになり、今はおぼつかなげにも座って、用を足すようになりました。ただ、うんちがもう3日以上出ていません。あと3日も出せなければ、お医者さんに指突っ込んで出してもらいます。ブーは痛みやむなしの人生を送りに来たのでしょうか。人として生まれることもたいへんですが、猫として生まれるのもやはりたいへんです。この世の有情はみなかわいそうです。うんちの出し方を私も学んで、以後やるようにします。
一週間ほど前の三匹
昨日のブー
先ほどの三匹(もう少ししたら添い寝します。食の好みによらず、猫たちはこれがいちばんの好物です)
駆け込みの出会いには猫がいい?
ブーがまた右後ろ足を負傷しました。昨日の夕方のことです。どこでそうなったかは分かりません。現在もまだ片足を上げたままです。屋外を走り回るほどになっていたのが、今は部屋ひとつの移動がしにくくなっています。
骨折の場合は、長く脚を接地できないとの事。医者も休みになって病気や事故は起きるものです。脱臼なら、日にち薬ですが、癖がついてしまったことになります。
あれからみごとな回復をみせたものの、他の二匹との体力差は歴然。なのにいっしょになって遊ばざるを得ないわけで、格闘遊びなどは追いかけ合って噛み付き引っかき、まさにプロレス並みです。高い神棚にもついて上がったんでしょう。
他の二匹は対照的に、今日など仏壇に何度も駆け上ったもので、家の外に長時間放り出しました。これで少しおとなしくなったものの、力を持て余してどんなこともやってみせてくれます。家の中は狭いので、いずれ自活させるようにするしかありません。ブーは負傷して内地におらされた兵隊さんのような好運ものかも。
しかし、三匹であることで、何かを目的とした連携がとれていることが分かります。彼らの来たところの霊視夢がホンモノなら、このままいてもいいんじゃないかということになるのですが、どうもこの世に顕現するときに、波うちガラス板のようなフィルターにかかってしまうゆえか、ミスマッチが繰り返されるばかりのようでなりません。
それでも、いちばんみんなが優しくおとなしくしてくれるときがあります。それは触れ合ったときのゴロゴロ鳴り出してからです。それまで堅い爪で引っかいていたものが、とたんに爪を引っ込め、肉球だけでお相手するようになるのです。噛んでも、ほんのやわらかくコミニュケーションのためにするようです。そうなれば、手袋も要りません。寝床で添い寝のとき、そうなりますから、とても可愛いこと。あの獰猛なウーが幼児のようになるのです。フーも幸せそうです。えさが好みでなくても、これだけはいいみたいです。私も、彼らを幸せにしているという実感を持つときです。しかし、彼らが大人になったとき、やはり別れがくるのでしょう。
思いますに、私の縁者はそんなにいません。しかし縁者は、なにかの定めのように現れ、定めのように去っていきます。人間としてスケジュールするというと、とても忍耐と時間が要ります。また、そればかりを目的にするわけでもない、マルチ目的を持って生きていますから、なかなかたいへんです。ところが、生まれたての猫として現れるというのは、目的も出会い一本に絞られていて、けっこう簡単なのかと思います。ブーフーウーは、駆け込み的にやってきたような気がします。
何をしにきたの? と、しょっちゅう問うてます。答えは、たいがい”ない”か”ニャー”ですが。