ウーが赤子を産んでからいっそうのことですが、ブーフーウーの三猫は、私に用があるときには必ず合図するようになりました。むろん猫語ですから「ニャー」が主ですが、人間がするように語尾を上げて、説得口調になることもしばしばあります。そのときは、まるで「どう?こういうことでしょ?」と言っているように聞こえます。
私が彼らに日常のことで、いろいろと打ち明け話をするから、彼らも何か会話を返してくれるようになったのかも知れません。しかし、私の話はだいたいこんな話だろうといった認識でしかないのは分かるのです。言いつけを守ってくれたことは時々あっても、おおよそはちんぷんかんぷんな反応ですから。
いっぽう彼らも、猫語に対して私が理解できていないことを感じ取っています。
お互い言葉が理解できたらいいのにと思うことしきりです。
人間ならば、いずれ言葉のやり取りでコミュニケーションが図れるようになるのに、彼らとはおそらくこのままでは一生無理でしょう。そう、このままでは。しかし、工夫すれば意思疎通が図れそうな気がします。なにも夢見を介する必要はなく、伝えようと思念すると同時に発する言葉の抑揚とスキンシップでやれそうな気がします。
こちらの思いは伝わると思います。問題は、彼らの思いが読み取れるかどうかなのです。むつごろうさんみたいになりたいものです。