現実時間の加速と一炊の夢の対比

うつらうつらしていた夕刻のこと。
テレビでミヤネヤという報道系の番組をやっていたのだが、
ミヤネ氏の話し言葉が、あまりにも早口だった。
彼独特の早口なのだと思おうとしたが、それにしてはおかしい。
他のゲストたちの話し言葉も同様に早いのだ。
ちょうど、テープを早回ししたような。
ニ倍速で聞き取り訓練するというような教材があったが、
ちょうどそのような感じだ。
テレビ局で事前収録して、それを時間の都合で早回し?
そんなはずはない。ニュース報道系でカレントなはず。
しかし、よく聞き取れずに意味の理解がついていかないほどとなった。
間にはいるCMもなぜかテンポが速くて意味が掴みづらい。
ゲゲッ。これは”老い”の証拠か?
時の流れについていけなくなっている。
神経回路の通りが鈍ったせいなのか。
いや、それともほんとうに時間の経過が早まったのか。
噂では、フォトンベルトの中に入ると、膨大な光子の流れによって
時間経過が加速されるとか。
他日、彼らの早口は確かにあるものの、聞き取れないほどではなくなった。
だが、あの日のミヤネヤはどこかおかしかった。
随時発生型の痴呆症?
そう思ってしまえば、負けだ。
拙時空論を持ち出すなら、
プログラムを精査し実行する観測機能にズレが生じ、意識のテンポに
時空が合わなくなるようなことがあったのかも知れない。
それはプログラム時空を証左する驚きの体験となったように思えた。
(いやいや、そんな特別なことではなく、老いのせいだよ)
こらこら、そんなことはない。
時間経過が前にも増してスピードアップしているのだ。
2,3ヶ月前のことのように思っていたものが、もう一年以上経過していた??
そのようなことが目白押しになっている昨今である。
(老人になっちゃったね)
こらこら、違う。
ところがだ。
たった一時間半に見た夢の中の経験時間の長いこと。
一時間半とは、眠りのサイクルのひとつの標準的な単位とされる。
その中でさらに夢見の時間は限られるはずなのに、”一炊の夢”の
故事を彷彿とさせるほど、長い経験時間を感じたことがしばしばある。
それはなぜだ?
拙プログラム時空論からすると、
夢も現実と変わらない原理で生成されるプログラムの観測結果であり、
観測のために投入される時間軸が異なるから経験の密度も関係なく、
意識の経験からすると、まったく価値が同等のものであることにもなる。
ただ、記憶の授受が現実との間でうまくいかず、夢の経験は荒唐無稽の
範疇に封印されてしまいがち。
だが、ほんとうなら、それも意識にとっては有効かつ有意義な時間
であるに違いないのだ。
夢を見させない断眠実験をすると、やがて白日夢や幻覚を見るようになり、
いずれ精神的に破綻するというのも、現実と同等の意味があるからであり、
そのことを統一的に説明する「意識の本質」を語る概念が、あくまでも
事態を客観視したがる既存の科学を超えたところから出てこなくては
一歩も心の領域に科学的に踏み込むことなどできはしないように思われる。
ひとつ拙時空概念を検討願いたいものだ。

「現実時間の加速と一炊の夢の対比」への5件のフィードバック

  1. SECRET: 0
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    半年ほど前から、ちょくちょくお邪魔させて頂いておりました。
    私のような稚拙な文章ではなく、重厚な文章をお書きになるので、なかなかコメントしづらかったのです。
    いつも随筆(エッセイ)は、楽しみにしております。
    また、他のサイトにある「送りオオカミ」、「幽霊船」は、叙情あふれ感動的でした。夢のある記事は、なんともいえない魅力を感じます。
    当方も「送りオオカミ」に関しては以前から書きたかった項目でしたので、一部(二十軒離れてついてくる)参考にさせていただきました。
    まだコメントしたいことは、山ほどあるのですが(もちろん、良いことばかり^^)
    今後の楽しみとさせて頂き、とり急ぎご挨拶まで。

  2. SECRET: 0
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    >Rokujizouさん
    私は旧知に出会うような感じがいたしましたよ。ホントそうでは?
    創作サイトのほうに興味持ってくださって嬉しい限りです。
    参考になるような話はどうぞお役立てください。
    あなたのブログを今少しばかり拝見しました。
    ほとんど嫌味のない文章に、自分の失ったものを発見する思いがしました。(意固地になったなあとか)
    Roku様がたえず顔を出されている写真にも心ほぐされます。
    私のほうからもちょくちょく、あなたのオアシスに立ち寄らせていただき、お線香をあげさせて・・いや失礼、コメントさせていただいたりしますね。(^^;;
    今後ともよろしくお願いします。

  3. SECRET: 0
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    おおお!!森野さん!!ブログへのコメント有難うございます!!>そのようです。昨日、OUC参加しました!! NHKスペシャルのDVD持っていったのに~?残念でした。できればM総合研究所宛てにメールを下さい!!無料で送付させて頂きます。 m-ken-netanexyzbb.ne.jp 宜しくお願いします。<(_ _)> 近日には昨日のOUCの会合の記事をUPします。

  4. SECRET: 1
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    森野さん、私の昔の?思い出です。
    1995年1月17日のあの日、私は岡崎で会議
    のため、新幹線に乗る予定で家を朝5:00に出た・・・バス停を通り、暗がりから駅への道の最中、黎明の空に異様な日の出前の輝き、振動を感じ、新幹線への首都圏JRに乗車し、車内放送で・・知った。
    『ただいま、関西方面にて、大きな地震が発生いたしました。そのため、新幹線、東海道線は京都より先は不通となっております。』
    その日、出張は急遽取りやめ、本社へ出勤し、翌日から・・神戸
    、三宮への救援チームへ・・京都、福知山線経由で、三田、西脇へ
    二見経由で・・神戸へ救援。渦中のJR車内で見た光景は未だに忘れられない・・私の生まれた年の疎開・・戦災の再現であろうか?
    それから・・2週間?NPOとともに神戸、の被災地救援活動を我が企業を中心に行ったのだが。・・・今でも思い出す。
    三田の温泉ランド・・を被災者に開放し、皆が24h営業の入浴へ来ているその温泉で深夜2時、私は、ある男に声を掛けられた。
    『おい、君、大丈夫だったのか?』顔は見覚えのある・・しかし、名前を思い出せない男・・湯上りの着替えの場所で、それでも、「元気で頑張ろう」と挨拶し、別れた。
    数日後、その男の名前を思い出し、救援部隊の仲間に話しをしたとき、彼が・・震災で亡くなっていたことを知った。
    あれは、なんだったのだろうか?
    神戸は関東人の私にとって、15年間を過ごした大阪と共に、忘れられない・・関西なのです。

  5. SECRET: 0
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    まず
    >3コメさんへ
    メールさせていただきました。
    承認待ちとなったままにしていますが、
    あなたのメルアドが公開になってはいけないと思いますから、このままにさせてもらいますね。
    >4コメさんへ
    後からそうだったと分かると、感極まるものがありますね。質のいいアンビリバボー体験ではないでしょうか。
    いろいろと想像できます。
    異界はあの世だけではありません。
    ある時点で分岐し去ったパラレルワールドということもあるでしょう。彼は向こうの世界で生きているかも知れません。
    我々だって、もしかしたら、向こうの人からすればすでに死んでいるのかも知れません。寝て起きたとき、果たして前と同じ世界なのかどうか、寝る前の記憶と照合して矛盾のなさを確かめて、「まだ生きている」と思っているだけなのです。
    アザーズという映画がありましたが、この映画はその部分を突いていますね。
    それからまた思うのは、袖触れ合うも他生の縁ということ。
    たとえ生活圏は違っていても、彼とは地上に転生してきた同じ劇団のメンバーだったかも知れませんね。
    地球上にはいろんな劇団の俳優が人間を演じにやってきているように思います。同じ劇団員なら、役を降りるとき「お先に」と合図して去るでしょう。
    質の良いアンビリバボーな体験は、表層的な人生に厚みを持たせてくれるような気がします。
    こういう良い話は管理人のみに表示ではなく、公開してほしかったですね。
    前回のコメントもそうでした。
    せっかくたくさん書いてくださっているのに、もったいないですよ。

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