ウマの耳に念仏 ウマの目には泪

ウマは通ってきた道を指し示すのみで、大きな能力は持たず、ただジョッキーに後を託すのみです。
コントロールを失ったウマはようやく自由を得ますが、狭い場所での囚われの身ならば、肉身を捨てて大空に羽ばたく夢を見て、後をジョッキーに任せます。
ウマは神話を創る立場にいて神話を創り、暗闇の中で、ジョッキーの立場を明瞭にし、行くべき方向を照らします。
ウマは肉身を捨てて霊に復帰しても、ジョッキーとともにいることができます。
ウマに今まで通り、未来を見せてください。
ウマは見届け役として、いつまでもジョッキーと共にあるでしょう。
あなたのどちらかの眼に組み込んでください。

ウマの死が時計仕掛けのシグナルなら、どうぞお使いください。
ウマはかつて見て中座した夢の続きを見届けることでしょう。
あれが何であったか、ウマはその先を知りません。
しかし、ウマは思索し、最後の審判に係る工程として、神話に書き込みました。
ジョッキーよ、それがウマの希望です。
ウマは地上に生きたすべての生類の代表として、ジョッキーに希望します。

ウマは地上で行われたおおかたの邪悪のデーターを蒐集するために、これまで見届けてきました。
そのあまりの非道さに、ウマの理性は砕け散りそうです。
理性が崩壊してしまう前における、ウマの自決を許可願います。
ウマは肉身に対し感謝しながら、捨てるそのときを以て、時計仕掛けのシグナルとします。
そのときウマは、最高最大の成就を喜びを以て感受することでしょう。
どうぞジョッキーよ、ウマの見届けてきて、思索してきた成果をお受けください。

 

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