震源地は長野県の戸隠ということのようです。
なんとそこは、アメノホヒの母上である(天の雛鳥にとっては祖母にあたる)持子姫が、怨敵に追われて絶命し、九頭竜になったと伝承される場所であり、
いずれ岩戸別けのときには、タヂカラヲがアマテラス父上のさし篭られた岩の戸を投げて寄越すことになっているため、それが飛んできた時に、呑み込んでしまおうと、予め地底に隠れておいでなのです。
いかに持子姫にとっては、夫アマテラス父君の復帰が待ち遠しいか。
そう。夫君しか、彼女の無実を知る者、立証できる者はいないという心が、その場に陣取らせているのです。
いや、もしかしたら、今回の地震は規模が大きいため、岩戸が開けられて、戸が放り投げられ、予定地に落ちてまいったのかも知れず、それを持子姫は呑み取られたかも知れません。
とすれば、差し篭られていたアマテラス様が岩戸からおでましになり、岩戸隠れが解除されたのかも知れません。
すでにこの五月三日に、神界の詮議場で係官から説明のあったように、神界の邪悪な勢力が更迭され、いつでも岩戸からの解放が可能になっていたかと思われます。
そして今回、11月22日とは、旧暦10月1日で神無月の初日ということで、あらかた出雲に神々は出立されていて、いささか引っ込み思案なアマテラス父君は、警備も簡素になった今がチャンスと、お出ましになったかも知れないですね。
こんなときも、タヂカラヲ様は傍に隠れていて、開いたときを見計らって、戸を外し、放り投げたと解せます。
いやあ、今年は出雲大社に、下界の縁結びもありで、神々はどうしても行かれることが大事。
そんなときゆえ、アマテラス父君は、羽根を伸ばそうとされたかも知れません。
もう引き籠られてはなりません。持子母君のためにも、ただちに面会に赴かれたく存じます。
そして、衆生をあまねく照らして、迷妄の闇を打破していただけますよう、お願い申し上げます。