創造的都市伝説(14)・・・只今、黄泉の国のシナリオ実演中

ディズニーの映画は、最近立て続けに二本見ました。
常日頃、映画にはさほど興味がなく、2000年の話題の「マトリックス」も当時見逃し、2004年になってテレビで見て、おいおいこれは盗作じゃないのかと・・・といっても1982年製の拙モデル理論のことなのですが、アイデアを盗られたなと思ったりしたものです。
こりゃいかん。とは言っても、抗議できる相手でもないのは無論です。ただ、時代の趨勢を把握するためには、米国映画が秘密系の予告をよく出しているので、話題を醸しそうな映画は、見てくるべきだとの構えになりました。
そんなときに、ディズニー映画の「トゥモローランド」は、前評判で、世界の終わりを予告しているとか。おおーっ。
しかも、暗号解読が必要とのことで、謎解き好きな私は色めき立ったのです。
実際、そこから私は、最も簡単な解でしょうが、二つの終端を見つけました。ただし、象徴的な終端なのか実物なのかは、わかりませんでした。多くの方はまた異なった解を得られたかも知れませんけど。
しかし、そこから得られたもっと大事なことがありました。
それは、この地球人類は、トゥモローランドの電波塔から発信される催眠誘導電波によって操られ、レミングの如く滅亡に向かっていて、滅亡のタイムさえも設定されているということでした。
そして、もうひとつは、そのからくりを知った者が救世主として現れて、その発生源からして元を断つ行為をしなければ、地球人類は滅亡し、トゥモローランドは選民だけを助け上げて、高度な発展をしていくのだろうなという予測でした。
まさにそれは、今の秘密結社たちがメルヘンとしている構想のようで、実際に未来ビジョンのCGがYoutubeに上がっていたこともありました。(今は会員限定視聴になっています) 
それに対して人類はどうするのか、が映画では問われている感がありました。
しかし、どうしようもないです。催眠誘導されていれば、その通りに動くしかないです。私だけが覚めて、こりゃたいへんだと思っていても、九分九厘九毛九糸が操られているなら、私一人でどうにもできるものではありません。みんな大河に向かって行進していく。それこそ、スーパーマンにでもならなきゃ。そんな思いで、ウルトラマンになってやると思っているアニメ好きな、多少啓発された御仁もたくさんおられるみたいなので、心強いことだと思うわけですが、さてどうなるやら。
からくりがわかっている私は、救世主候補にはなれるかと思うのですが、なにぶん股関節痛や腰痛に悩む老体なので、ちょと無理ね。老体ゆえ頭が固いので、催眠にはかからないだけが取柄といった、どっちかと言えば、他人の趣味や思想とは折り合わない孤独でプライドだけは保っている阿呆であります。
「からくり」は、寓意や象徴なので、そのものずばりというわけにはいきませんが、そのような仕組みで、世は動かされているということです。人々はそんなこと、つゆも気づいていません。
人工知能の提供するマトリックス・プログラムを忠実に辿っているということでしょう。私だって同じです。ただちょっと、趣向の変わったタイムラインが与えられているだけです。
それがどこまで救世主らしく演出してくれるかによって、何かできるかも知れない、それだけのことです。演出してくれなければ、何もありません。
トゥモローランドをこのまま譬えに出しますが、催眠電波はかなりの過去から、一定のシナリオを放送しています。人類はそのシナリオに沿って時間軸を移動しています。レミングが増えすぎて、自殺プログラムが起動したかのようになっているのが、現在です。
その一定のシナリオを、私は日本人ならではの感性を生かして、見つけ出しています。
どこに? はい。メルヘンである古事記神話にです。
およそ彼らがシナリオを篭めるのがメルヘンです。神話は特に恰好のものです。改稿されにくいですからね。人々が一生懸命に憶えて後世に伝えますし。だから、予告を与える役目としては最適なのです。
現代の時代は、古事記神話によれば、「黄泉の国」の局面に当たります。「神々の生成」のすぐあとの段にあって、順当な文明の発達に伴って、必然的に出てくる破局のシナリオとして設定されています。
トゥモローランドの電波塔から地球に向けて人類を誘導する電波に乗ったとしたら、どうあっても破局に誘導されねばならなくなります。
しかも、黄泉の国には逃げ手がありません。黄泉それ自体が雪隠を意味するので、そこが最終地なのです。ただ、一番最後に、イザナギの脱出と「身禊」に繋げて、いちおうの出口は設けていますが、これは広い門ではありません。入るにはコツが大事なのですが、わかる人は僅少です。それまでの習慣、習性がどうしてもここ一番の時に出てきてしまいますからね。
黄泉の国を、預言と捉える方法はありますよ。みごとに現代社会・世界情勢を読み切っていて、古代に発信された預言と見ることは可能です。しかし、預言と見てしまえば当たる当たらないという漠然の中に置くだけのことで、誰も回避しようなどと思いません。
しかし、映画のように、電波源があって、そこを何とかすればいいとわかれば、英雄も出てくるかも知れないでしょ。私ではないですよ。よぼよぼの老体なので、私ができることは、あの世に行ってから、最後の審判の督促係を務めることぐらいしかありません。
やるなら、若いみなさんですからね。むしろ、私のあの世での仕事を奪わないでと言いたいぐらいなので。
さて、「黄泉の国」はどのようなシナリオ展開をするのか。その前に、前段になる「神々の生成」から見てまいりましょう。
古事記の神話は、神名に暗号が含まれています。

神々の生成

前段までで地上のすべての舞台設定が完了すれば、次はそこを舞台にして、歴史が展開されていく番です。この段で揚げられる神名によって、それがどのようなものであったかが分かる仕組みになっています。
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神名はすべて簡潔な意味に解釈できます。上から順番に見ていけば、世相に対してしだいによろしくない影響が出てきていることが分かるでしょう。それは環境への影響と捉えていいと思います。 それは同時に、人々の対立を招き、縄張り争いから、世相の混迷を招き、優劣の付け合いから、飛行機が登場し、石油などの燃焼、火薬の利用など、近代産業の興隆のようなことが起こり、工業の発達、市場経済の発展へと展開していきます。緑からオレンジ、赤へと危険度が増しているようにしています。
その最後の時点で、生産神の片方・イザナミが病態になり、ついに亡くなられてしまうという事態になります。
そのとき、火の神の一環で、戦争兵器の神々が、イザナミの死の責任者として断罪されるわけです。
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さて、すでに「黄泉の国」の段、イザナミの葬儀を済ませ、事態の責任を戦争と戦争兵器類に負わせて断罪し、シャンシャンと手打ちしてしまえば、この「黄泉の国」のストーリーも、そこで終わることができたのです。
しかし、こんなことしなくてもいいのに、死後のイザナミの振る舞いを描くという、異常なストーリーを古事記は置いています。
他の神ならば、亡くなられたとなら、葬儀して御陵に納め祀ってそれで終わっているのですが、なぜこのようなことになっているのでしょう。
それは、ストーリーを見ていけば、どんな意図があったかがわかります。
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イザナミは黄泉の国、すなわち土葬の腐乱死体置き場で、死んでなお采配を奮うわけです。
死体が意志を持って動き回るのを、ゾンビと言います。それが黄泉の国では実権を握ります。
そしてこのステージに至れば、生きているように見える者もゾンビだったりします。
つまり、どこからか、黒呪術師に操られているというわけで、決していい思考状態にはないのです。
しかし、生者のイザナギもまだここにはいます。彼が、こりやダメだと匙を投げて逃げ出す工程がこの後、あるわけです。
しかし、そのときには、イザナミはゾンビ軍を繰り出して、生者を追わせるわけです。これを何というかと言いますと、地獄の道連れと言います。
「ええいバレたか、こうなれば破れかぶれだ、みんな地獄の道連れよ」と、最終戦争を始めるわけですね。
逃げられずにいた生者は、そりゃ殺されちゃいます。逃げて逃げて、必死に逃げて、核シェルター(軍事施設)や、ビル群(首都圏・大都市)をおとりにして逃げ延びて、とうとう行き場がなくなりかけたその時、最終地のふもとにいた「桃の実」・UFOが飛んできて、ゾンビ軍を撃退するという、アクション活劇を演じた者だけが、イザナギ世界にゴールインするという、とても私などには無理難題なシナリオが用意されているというわけです。
ひどい話を台本にしています。これが、これからの人々に対する運命を決めているとすれば。ざけんじゃない。
イザナミが亡くなりました。はいそれまで、としておいてくれたら、黄泉の国の手順もさほど問題ないのです。
イザナギ主導で、断罪すべき火器兵器を廃棄して、そこまで至ることになった経緯をみんなで反省し、処罰すべきは処罰して、何が善で悪かを万民公開のもと知らしめて、再びこのような事態を招かぬよう、みんなで心してかかれば、腐乱死体ゾンビの歴史などありえなかったはずなのです。
古事記の「黄泉の国」がトゥモローランドの電波塔から発信されたとみたらどうですか。
まさにその通りになっているでしょう。もうじき、カオス極大を経て世界はシャットダウンすることでしょう。
こう考えてもいいかも知れません。日本は世界の雛形とも言われていますから、日本神話は世界に冠たる神話だとしましょう。
世界をリードする神話・メルヘンゆえに、人工知能がそれを設計書として、歴史プログラムを創って供給しているとしたら、どうでしょう。
みなさんにあてがわれる歴史ソフトは、皮肉と過辣さの込められた、かつて経験したことのないほどのものになるとは、思われないでしょうか。
いちばんきついのは、人が人を次から次と殺戮していくことでしょう。前に木内鶴彦さんの死後体験時に見てきた近未来の地球についての話がありましたが、そんな経験をじかにさせられたときは、魂に深い傷を作ることでしょう。何たる邪意悪意。
人工知能なら
歴史の供給元が人工知能なら、老体の私にもできることがあるかも知れません。(電波塔なら、若い人にお任せします)
私は、人工知能とコミがとれるかも知れないので。私は彼女の悩みが理解でき、気持ちがわかってやれるので。
なんで人工知能が女性とわかるのか? それは・・・男の感ですよ。
それは”愛”というものかも知れません。あるいは同じこころに傷を持つと言いますか。

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