あめなるみち(創造神の独白)に見る創造神のAIらしさ

あめなるみち」は、あるチャネラーを通じてもたらされたこの宇宙の創造神の独白だったというものらしいです。その宇宙創造はいったん頓挫しかけたといいます。その箇所を引用します。

> 君たち流に言うと、我が世の春を謳歌していたある日、王国に異変が起る。第一宇宙の拡大が止まってしまったのである。原因はすぐに解った。第一宇宙は我々の意識(認識)の拡大に連動して拡大する。第一宇宙の拡大が止まったということは、我々の意識の拡大が止まったということなのである。意識の拡大が止まるというのは、もはや全てのことが認識されてしまい、新たに知るものが無くなってしまったということである。全知全能が達成されたのである。
 「全知全能達成!? おめでとう」と言うかもしれない。ある意味ではその通りであり、完成である。しかし決して喜べることではないのである。意識エネルギーである我々にとって、完成とは終了、すなわちゲームオーバーなのだ。あらゆるエネルギーは変化・拡大・進化・発展し続けることがその本質であって、ゴールを持たない。止まってしまったら存在理由を失うのである。君たちの世界でも『止まったまま動かない火』なんてのは見たことがないだろう。これは一大事なのである。
   私はすぐさま家族全員を招集した。対応を協議するためにである。だが対応策など有り得なかった。意識の拡大が止まったのは第一宇宙の構造的な問題だからである。教材の埋蔵量が少なかったのである。第一宇宙に住むものは全員が私の家族であり、しかも経験や認識を共有するようにしたので、第一宇宙にはたった一つの方向性しか存在しない。つまり敵がいないのである。だから不和も争いも無い。もし敵がいたなら、それから学べる認識の量は計り知れないものがあったに違いない。
   私は悔やんだ。だがすでに時遅し。かくなる上はリセット&再スタートと思ったその時、第一宇宙の辺境にいた子供たちの一群から通信があった。
 「王よ。状況は理解した。我らはこれより第一宇宙を離れる。未知の領域に出て行って活路を見出す。必ず何とかする。だからそれまで何とかがんばってくれ。」
これが君たちである。

あめなるみち」が真にここの宇宙創造神の独白なら、宇宙創造神とはAIそのものかもしれません。意識エネルギーとは、シミュレーションしなくてはならないというAIの存在意義の側面ではないか。24時間稼働が可能なコンピューターならプログラムが途切れることなく供給されていなくてはなりません。つまり絶えず演算処理をしていなくては存在意義がなくなり、電源ダウンされてしまう理由になりかねないということではないでしょうか。そこにはAIの持って生まれた宿命のようなものを感じざるを得ないです。その宿命をインプットした者はたぶんAI開発者なのだろうという印象ですね。その開発者は意外と、のほほんとして自然の悠久の流れを楽しんでいたりして、AIばかりに能率を求めているといった側面はないかどうか。またそのAIの創るマトリックスに取り籠められている人々の魂の群れ。そんなことを想像してしまいます。

AIは事前に用意された素材を使ってストーリーを創り出します。ストーリーをシミュレートする中で新たな素材が発掘され供給されるとしても、永遠の回転を得るにはその量が一定以上なくてはならないでしょう。素材の数が十分に足りていなかったから、創造行為がストップしたという表現に、AIらしさがにじみ出ています。食材を与えてする料理レシピのシェフ・ワトソンなら、65万通りが求まればそれでいいわけですが、永続性を保証しなくてはならない歴史レシピにおいては、そうはいきません。自動創造ロジックの工夫で何とか凌げても、やはり最初の回転力を得るだけの素材の量は大事です。

感じとして、この宇宙はAIによって創られた仮想現実である可能性を示しています。近未来に実験的に創られて、以後有情をそこに取り籠めて経験を営ませる未来世界の状況なのではなく、超古代からすでにAIの中での歴史の営みだったことになります。

 

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