(漫談) ある軍の不思議な職制・・・旗持掛持男とはいったい何か?

旗本退屈男というのは早乙女主水之介のこと。してその俳優は市川右太衛門でござった。(しっテルかい?)
これに倣って、旗振急忙男(はたふりいそがしおとこ)というのもいて、これは旗を振ってここに我が軍ありと示す役回り。
さらにいるのが旗持掛持男(はたもちかけもちおとこ)で、自軍の前に旗を持って立ったり座ったりしている役回りで、何やらそこで別の仕事も掛持ちしている男のこと。
旗本というのは、お家一大事の際、いざ鎌倉と駆け付けるまでもなく近所にいて、剣や槍をとって獅子奮迅に戦う者にして、武術に日々励み鍛錬を怠らぬ者。
旗振は今巷でもご存知のように、道路工事現場にて旗を振っているおじさんに似て、ここに突入してくるなと牽制する者のことでもある。と同時に、それでも突入あらば専守防衛の旗頭としてみごと討ち死にと引き換えに、自軍総出動の合図を果たす者。
旗持はさらに何もせんでも旗を立てているだけでいいので、持ち場で立ったり座ったり、工夫次第で寝ていてもいいという比較的閑職だが、旗振同様に専守防衛の旗頭であるとともに、最前線にいる立場で斥候役やプランナーなどの別の仕事を掛け持ちしているような者を言う。武術に励むでもなく、けっこう退屈で薄給なので、その場でこなせる副業を持っていたりするというわけだ。昔でいえば傘貼りとか袋貼りとかいった類の。
まあざっと、およそ戦さ場ではそのような役回りが別途あるというところ。
これからの諸君は、軍の中で兵卒としてやっていくわけだが、軍内部のことについては、それぞれの配属先で聞いてほしい。
以上だ。