トンはしだいに回復

かかりつけの動物病院に、トンの骨折について相談。右前脚だと言うと、前足には細かい骨ばかりで、接合手術は無理とのこと。
さいあく三本足で暮らしている猫は多いとのことで、うちで自然治癒をはかることになりました。
しかし、どうあっても動きたがるのが猫です。最初の三四日は、右前を地につかずに三本足で不自由そうに歩いていましたが、やがて時折その足もつくようになり、今ではかばいながらも四本で歩けるようになりました。
トンは小食で、いつ食べているかもわからず、栄養補給にだけは注意していたのがよかったも知れません。
ところが今度は、ブーが姿を見せなくなりました。トンを負傷させたためか、それとも私が疑いの気持ちを持っているために心を読んで絶望したのか、ここ三日ほどやってきていないのです。
ウーに続いてチン、そして今度はブーかと思うと、この数か月のうちに、あっという間にいなくなってしまうことになります。
残るは、トンとシャン。ふたりとも比較的自由になったことで、外出もよくするようになったものの、何か寂しそうです。それでも、以前どおり、警戒と監視に出ている模様。
三日前に、以前ここの管理人にウーの捜索を申し出ていたことから、もしかしたらその猫ではないかと知らせがあり、目撃場所を教えてくれたので、現場に行ってみました。
すると、ある一軒の家が猫を飼っていて、少なくとも三匹いて、その中の一匹がウーと同じ種類だったのです。
その猫は、私を見るなり、家の中に逃げ帰ってしまいました。
私もその猫を見たのですが、ウーよりもかなり太っていて、尻尾まで太っていました。だから、おそらく別の猫でしょう。
失踪後五か月経ちました。もしそれがウーだとしても、よほどいい飼い主に巡り合ったことになり、しかも周囲には少数猫だけで、幸せそうでしたから、そっとそのままにしておこうと思います。

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