失敬な話かもしれないが

妖怪からちょっと言わせてもらうよ。
やはり地球には人類はいてはならないのではないか。
すばらしい生態系の絶妙の仕組み。
宇宙船地球号は、その中で何百万種類もの種族の繁栄を約束してきた。
ところが、思い上がった人類の登場。何をしだすかと見ていれば、
彼らの自然へのちょっとしたテコ入れだけで、せっかくの良い仕組みを次から次へと壊してしまうのだ。
いい方向に作用したためしなど一度もありはしない。
なんだこいつらは。
出てくるべきではなかった種族、それが人類ではなかろうか。
もし責任を取るとならば、ハラキリするかもしくは、
レミングの如く、断崖から身を投げるべきだ。
しかし、この種族、まったく潔くないから、最後まで生き延びようと足掻くことだろう。
こうして、今に至っても、我々からすれば異物としてしか見ることができないでいる。
丹後の天橋立には、成相山成相寺の成相観音にまつわる次のような伝説がある。それはまったくの歴史的事実だから説いて聞かせよう。
我々はみな集まって協議した。
師匠とはいえ文殊様はやはり人間だ。
人間世界から懐柔のために送り込まれたスパイではなかったのか。
そこで説法の日に問い詰めれば、甚く反省され、文殊様は我々の側に立って闘うと仰った。
天神から請われるままに、よく調べもせず、一方的に龍族ばかりを教化したのは間違い。
むしろ教化すべきは人間のほうだったと。
ここは天神に掛け合い、人類を引き上げてもらうこと。
その後は、天神が干渉せぬよう地球を鎖国状態に置くこと。
このようなことを掛け合い、その実現に全力を尽くすと仰った。
我々は、人類さえいなくなれば、元に戻すことは可能と答えた。
あのような種族は、たとえ最も謙虚な部類の者でもいて欲しくない。
いつ何時、変節するや分からないのでと。
すると文殊様は、人類教化の困難さを痛感され、我々の方針こそむしろ良しとされた。
しばしお任せするしかない。
しかし、期限が来ても実現なければ、我々も総力あげて天神と戦うことになるだろう。

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