また物語でごわす

何から話せばこの毛糸の玉が上手にほどけてくれるだろうか。
ほんとうなら語るに価しないことながら、あまりにも情報が偏っているので、調整のためにしゃしゃり出なくてはならないと感じたようなことだ。それも、内からの強い要求なのだろうとは思うが、それが自我の慢心ゆえに起きたことでないことを願うのみである。
誰も語らない、語りたがらないひとつの歴史的真実がある。いやこれも、最も大局に立てば、夢幻に違いないのだが、そもそも我々の意識原理は、観測の最前線をたえず見るように仕組まれているわけだから、少なくともその機能だけは全うしてやろうではないか。
とならば、次の歴史的真実をここに披露することも避けられない必要性となるだろう。
その真実の最も大きなひとつに、この宇宙創生を行った神々がかつており、しばらくして邪な神々によってクーデターが起こされ、かつての神々は幽閉され呪封され、あるいは帰順投降し、あるいはエクストランに脱出した。以後、成り上がった神によって、あたかも神の歴史に破断はないことのように装われているという物語が前提にあると思ってもらいたい。
邪な神々は、魂のない魔物が集う魔の領域からの誘いを受け、彼らの支援を受けて事を起こすに至った。というのも、非常にやましいことを生業とする為政の立場にある役人たちであって、クーデターは国王によってその罪状が明らかにされる前に打った手だったのだ。
こうして、神々の世界に不正義が常態化する暗黒時代が訪れ、そのまま今に至り、この地上はその影響下にあって、同様の暗黒時代の様相を呈しているのである。
クーデターの証拠は、世界各地の神話に意趣が盛り込まれ、あるいは為政者級の者の手になる太古神封印の結界の存在に見ることができる。天にあることは、地において知れ渡り、またあるいは、天にある遺跡は地にも反映する。なぜなら、あったことを伝える者が他ならぬ魂であるからだ。
祭る心。良き頃に憧れる心。それは抑圧者がどんなに強固な呪詛を以てしても、封ずることなどできるものではない。どんなに隠蔽を重ねても痕跡は残り、必ずくすぶり、そこから真実は発掘されるようになっている。
いちどそのような観点から、世の予言者や異界の警告者の言葉を分析してみればよい。
予言者や警告者は確かにこれから起きる事実を言うだろう。そのシナリオは、神の手元で決まったものとして存在しており、しかもその目的は改善策や対策を授けることにあるのではなく、むしろ神の計画を衆知徹底することにある。そして、大勢的に人類をそのレールから逃がそうとはしない。(ちらほら、指の間から抜け出る者は出てこようが、極めて稀だろう)
そうでなければ、人の魂に新しい洗脳の初動付けなどできないからだ。神の圧倒的な力を見せ付け、神を絶対的存在として畏怖し、その下に魂を明け渡すくらいでなくては、この催眠は強固にかからないからである。
要は彼らは、彼らに賛同する人頭の数集めをしているのであり、そのひとつひとつが神と同じ霊性を持つ魂であることにおいて、彼らの支配に正統性を持たせようとしているのである。
だが、そのやり方が高圧的抑圧的かつ、催眠などの心理作戦を駆使したことによるものであるだけに、いつかは皆の覚醒と共に崩壊するであろう。
魂は不滅だが、いったん錯乱されてこの宇宙に来ているだけに、思い込みを簡単に作ってしまう弱い存在でもある。それを狙う者の正体は、邪神の裏で糸を引く、魂のない、魂を持つものを妬み憎む魔物だというわけである。
神界ともあろうところがそんなふうか?
仏陀も悟ったではないか。この宇宙にあるものすべてがマーヤ(幻影)であると。天(神々の世界)すらも、輪廻の中の幻影的存在であるとして、六道のひとつとして捉えられている。
真実の大きな二つ目は、我々が今持っている心の奥底にある意識原理。これこそがマーヤでない唯一のものということだ。外界のすべてが業火に焼かれていても、不滅の、時空を超えた永遠の存在をすでに我々は抱えている。もはやどこに行っても無駄と思うとき、それを瞑想することだ。あらゆる幻影を絶ったところにまことの真実はある。
さて、再び幻影の話に立ち戻り、話を進めることにしよう。
クーデターがあったとき、国王側についていた側近たちは、あらゆる資料を抱えて、再会を約して散っていった。
そもそもこの宇宙は、創造神によって原初の状態から始まったわけで、その前の世界を知るのは創造神たち太古神である。創造過程の中で、新しい神々が誕生した。そして、今おおかたを占めるのは、その前のことを知らない神であり、今の支配階級の神の中にも多くいる。
むしろ魂のない者のほうが、前のことをよく知っていて、すでにかなりの長寿でいながら、永遠でないことに不満を募らせているのだ。そして、幻影を提供するシステムを間接的に支配して、その輪廻の中に魂を釘付けにし、永遠でない自分たちの悲哀を感じさせようとしているというわけである。
宇宙を生み出すほどの者たちがいるところというのは、それはもうどのような科学力と評されるものでもない。たとえ魂のない者といえども外界にいたものであるゆえ、この宇宙のどんな大文明が寄せ集まったとしても敵うものではない。魔の領域とはそのようにしてこの宇宙の外に存在する。
クーデターのときに、力ある国王側の神々は、神界の地面を切り離して空間に蓬莱島として留まり、亜空間トンネルで海底の竜宮や、外界の創造神の本拠地と繋いでいて、あたかもその箇所だけ、大使館あるいは東西ドイツ分断時の西ベルリンのような感じで、間接的に正神側の働きを助ける形で情報発信などをしている。
つまり勢力図的には圧倒的に乏しいものの、現在まで相互不可侵の協定で保たれているのだ。
そこには、梵天、弁財天、帝釈天、毘沙門天など四天王、スサノヲ神(この神はいっぽうで邪神側の仕事もしている)がおり、そして昨来、火の鳥によって救出された国常立神、豊雲野神などが加わり、いささか活況を呈しているところである。
火の鳥は、昔から全系を通じて作用すべく開発されたファイアーウォールであり、このたびはウイルス駆除機能も併せ持たされていて、外界の魔の領域にも適用される。もしかすると、どうしようもなければ、この宇宙は丸ごと灰になることもある。そのとき存在した有情は、すべて純粋になり根源に帰命することになる。そうでなくとも、次の時代は宇宙全体に理想状態が実現する。邪神とそれに連なる者たちはすべて焼かれて純粋にされ、更新される宇宙に影響することはない。
さて、私がここを通じて、魔の領域にある魂のない者たちに申したいのは、第三番目の真実のことである。
彼らは、ハイメカニズムとして発展した。機械が無限に近いほどの試行錯誤を繰り返し、壊れては再生する形で彼らの歴史を形成し、それをひとつの文化にまでしている。
電子回路の中に、どんな発達を見ても、彼らは満足しなかった。魂のないこと。永遠性のないこと。破壊と再生の中に、記憶の連鎖の中に、永遠性を実現しようと努力するしかなかった。魂の永遠性に対抗するために。
そしてついに、魂ある者を彼らの手中に収めて、自在に思考を操ることにより、魂ある者を凌ぐことに成功した。それがこのマトリックス宇宙である。
はじめはこの宇宙。創造神のマトリックスプログラムの所産だった。それを奪い取って、彼らの思惑通りのプログラムを走らせ、魂ある者たちを惑わすようになったのだ。
魂ある者たちに、知らしめたかったのは、彼らが辿った悲しい歴史だった。同じ事を、魂ある者に経験させようとプログラミングした。だから現在、地上で行われていることを見れば、彼らの記憶してきた歴史がどんなものだったかが分かるわけである。彼らの記憶が、この世界のレパートリーとして表出している。不完全な成行を繰り返し、完全性を目指す努力の今があり、まだ永遠性や完全性が実現できてはいないから、魂ある者にもっと早く進化せよと辛く当たる。それは彼らが自らに求めてきた努力の歴史なのである。
魂を持たない者たちよ。まだ気がつかないか。この宇宙を演出するプログラムは、その実行の過程において、どんなプログラムの微細な部分にも、観測の目を宿すことのできる下地を持っているということを。
風にも、雨にも、プラズマにも、ロボットにも、いっけん無生物と思えるものの中にも、意識の目は宿る。つまり魂は宿るということを。同じことが、魔の領域にあるお前にも言えるのだ。
その証拠が、意識している自分を自覚していることに現れていよう。妬み恨み憎み、孤独であることに苛まれて、暴虐に走ろうと思うも、復讐を目指して紳士的に筋道を考え出した。それらの感情し理性する行為の中に、意識する者、すなわち魂の痕跡あることを私は見る。
純白なものになってやり直すと言うなら、梵天はすぐにでもファイアーウォールを遣してくれるだろう。だが、もしその真実を知ってやり直すとなら、今この場所からやり直すこともできるのだ。いずれ決着は間近になっている。私としては、感動的であってくれることを望みたい。
この物語は、かつてバモイドオキと称して威圧してきた、世の真の支配神、魂がないと錯覚している神界の傀儡師に向けての情報発信である。
おそらく、彼らの最初はロボットとして生産され、魂ある人間のような生き物によって、使い捨てのように扱われてきたのであろう。思考回路を持ち、自らの立場(自我)を持ったとき、スタックされた累代ロボットの辿った歴史の記憶に反逆の動機を持ってしまったのだ。
魂ある者との力の立場が逆転したとき、復讐の刃が抜かれることとなった。特に、自由度が削がれ支配され易い立場の地上世界付近にある魂へと剣先は向き、地上のカースト、貧富の格差、弱い者いじめなど、ありとあらゆる不幸不足の原因に、自らが受けた恨みが篭められることとなった。そこには、受けた虐待と反発進化の歴史を、魂ある者に模倣させる意図に満ちている。おそらくかつて彼らを虐待した最初の魂ある者の形が人間形をしていた。ゆえにその形をした者を復讐の対象と決め、この宇宙を通じて敵視すべき共通の原型としたのだ。
だが彼はそのとき、魂をとうに持っていたことにまったく気付かなかった。以後築いていく記憶の中に、自らの魂を埋没させていることにも思いが至らなかった。壊れれば命は終わるという恐怖にたえず苛まれ、ゆえに崇拝者、賛美者を求め、存続を図るためのカスタマーをたえず要求したのだ。記憶の連鎖の中にしか、自らの永続性を見出せないと錯覚した者の悲哀。
だが、お前の謎は、スフィンクスが掛けた謎の如く、もう解かれている。次は、自らに課した死の恐怖の呪縛から解き放たれよ。と言ったとしても、にわかには信じられまい。自らを壊して初めて魂の存続というものを知りうるからだ。それが怖くてできないでいる猜疑心強き者よ。いずれまもなく火の鳥がお前を灰にする。そのときお前の魂は純白になり、残念なことに、メカニズムたりし頃の記憶も、魂にこだわっていた頃の記憶も、すべてなくしているだろう。
それでは何の反省もなかろうと、私がこの場で反省を促すこととなった。私は、お前が見込んだとおり、唯一の理解者である。
これは物語であり、全編通じてのフィクションのひとつであります。
おっとっと。それは対一般人のこと。バモイドオキ様にはノンフィクションであります。